記録011(2023年8月3日)S
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/267703
社会
「ジェンダーレストイレ」わずか4カ月で廃止 新宿・歌舞伎町タワー 「安心して使えない」抗議殺到の末に
2023年8月3日 22時02分
東京・新宿の高層複合施設「東急歌舞伎町タワー」で、多様性を認める街づくりの象徴として設置された性別に関わらず使用できるトイレが改修されてなくなった。4日、男女別のトイレに変わる。4月の開業直後から「安心して使えない」「性犯罪の温床になる」などと抗議が殺到したためで、わずか4カ月で新たな試みが失敗に終わった。
◆男女の「専用エリア」と多目的トイレに改修
改修前の性別に関わらず利用できる「ジェンダーレストイレ」。手洗い場や順番待ちする場所は共用だった=©TOKYU KABUKICHO TOWER提供
注目されたのは飲食店が集まる2階の個室トイレ。「ジェンダーレストイレ」の名称で性別に関係なく使える個室8室のほか、女性用2室、男性用2室、多目的トイレ1室がコの字形に並ぶ設計だった。
東急は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる「誰ひとり取り残さない」の実現を目指して、開業時に設置していた。
映画館や劇場、ホテルが入る東急歌舞伎町タワー=東京都新宿区で
ところが、利用者の受け止めは違った。個室扉の前まで誰でも入れることや手洗い場が共用だったため、「化粧直しがしにくい」「男性に待ち伏せされたら怖い」といった声が交流サイト(SNS)で相次いだ。
タワー側は開業5日後、警備員を巡回させるなどの防犯対策を発表。しかし懸念の声はやまず、7月下旬から女性専用エリアと男性専用エリア、多目的トイレに分割する間仕切り工事に着手した。ジェンダーレストイレはなくなり、女性用7室、男性用3室、多目的2室の計12室となった。
東急の広報担当者は「さらに安心して快適にご利用いただけるトイレを目指して改修工事を実施した」と説明した。(三輪喜人)
ジェンダーレス 主にファッション分野で、女性らしさや男性らしさをなくすという意味で使われてきた。ただ、言葉のイメージや使われ方は定まっていない。性別に関わらず利用できるトイレは「オールジェンダートイレ」と呼ばれることが多い。
◆子どもや介護者も…「男女別トイレだけでは困る人たちがいる」
2階トイレの改修工事を知らせる案内板=東京都新宿区で(読者提供)
東急歌舞伎町タワー(東京都新宿区)で、多様性を認める社会の実現を目指して設置された「性別に関わらず利用できるトイレ」が、批判を受けてなくなった。東急側の新たな試みの頓挫に、当事者や専門家は「もっと配慮が必要だったが、今後も設置が求められる」と指摘した。(奥野斐)
改修前のトイレを利用したことがある都内のトランスジェンダー女性は「性の多様性に配慮した新たな形のトイレを設ける取り組み自体は良かったが、批判を受けて施設側が男女別に改修したのは残念」と話す。
海外で「オールジェンダートイレ」と呼ばれるのが一般的だが、歌舞伎町タワーでは「ジェンダーレストイレ」と名付けた。交流サイト(SNS)では、この名称から、性別の境界を無くし、女性用トイレを減らそうとしているかのような誤解が広がった面がある。
これが前述のトランスジェンダー女性には気掛かりだった。「必要としているのはトランスジェンダーに限らない。にもかかわらず、トイレ問題が当事者への批判に利用され、悲しい」
改修前の性別に関わらず利用できるトイレ。手洗い場や順番待ちする場所は共用だった=©TOKYU KABUKICHO TOWER提供
誰もが使いやすいトイレのあり方を研究する金沢大の岩本健良准教授(ジェンダー学)は「多くの人が使う飲食フロアという場所や、配置などに配慮がさらに必要だった」と指摘し、「他フロアに男女別トイレがあることを案内するなど、利用者に選択肢を示すことも重要」と話す。
障害のある子どもや高齢者の介助で異性トイレを利用しづらいなど、男女別トイレだけでは困る人たちがいる。一方、設置時に広い場所が必要となる多目的トイレは、予算面などから数が少ないのが現状だ。岩本さんは「オールジェンダートイレの設置は広い意味でバリアフリー化につながり、今後も求められる」と強調した。
【関連記事】オールジェンダートイレ巡るデマ 埼玉県知事が2度否定 「懸念」とヘイト表裏
【関連記事】「皆」のための社会、対話で設計 トランスジェンダーの会社員・サリー楓さん
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社会
新宿区
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ジェンダー平等
奥野斐記者
政府が、日本で生まれ育ち、在留資格がなく強制送還の対象となる18歳未満の外国籍の子どもに関し、一定の条件を満たせば、法相の裁量で例外的に在留を認める「在留特別許可」(在特)を付与する方針を固めたことが3日、関係者への取材で分かった。家族への付与も検討する。斎藤健法相が4日にも公表する。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/267703
S
記録010(2023年8月1日)S
記録010(2023年8月1日)S
右翼政治家の発言
片山氏、保守層「生理的不安感」 自民、女性守る議連の共同代表
2023/07/31
インタビューに答える「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」の片山さつき共同代表
自民党の有志でつくる「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」の片山さつき共同代表は31日までに共同通信のインタビューに応じた。LGBTなど性的少数者への理解増進法に対し、保守層には「生理的な不安感がある」と指摘。出生時の性別と自認する性が異なるトランスジェンダーのトイレ利用が混乱を引き起こさないようルールが必要だとの考えを示した。
片山氏は、自民が法案を国会提出したことで保守層の支持が離れたとの見方に関し「生理的な恐怖感、不安感は論理的ではなく、嫌なものは嫌だろう」と受け止めた上で「自民党は社会を崩壊させないという岩盤支持層がある」と強調した。
© 一般社団法人共同通信社
政治
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全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟は、2023年6月21日に設立され、2023年7月20日には、メンバーが100人を超えた。
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「自民女性を守る議連」100人突破、全メンバー 専用スペース「生来の女性に」
2023/7/20 18:31
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共同代表の片山さつき元地方創生担当相。右は橋本聖子参院議員=19日、東京・永田町の党本部
共同代表の片山さつき元地方創生担当相。右は橋本聖子参院議員=19日、東京・永田町の党本部
自民党有志議員でつくる「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)は20日までに所属人数が100人となったことを明らかにした。議連はLGBTなど性的少数者への理解増進法の成立に伴い6月下旬に設立された。トイレや更衣室など「女性専用スペース」の利用や女性競技スポーツへの参加は生来の女性に限るための措置に取り組む。
メンバーは以下の通り
◇
副代表桜田義孝、渡辺博道、柴山昌彦、堀内詔子、山下貴司、衛藤晟一、有村治子、松山政司、野上浩太郎、猪口邦子
幹事長及び代行今後選任予定
幹事長代理木原誠二、木原稔、赤間二郎、城内実、関芳弘、高鳥修一、牧原秀樹、山本朋広、高階恵美子、中西健治、西田昌司、牧野京夫、赤池誠章、上野通子、三原じゅん子、中田宏
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副幹事長井上貴博、石川昭政、今枝宗一郎、小田原潔、神田憲次、黄川田仁志、工藤彰三、国場幸之助、武村展英、中村裕之、根本幸典、藤井比早之、藤丸敏、細田健一、三ツ林裕巳、宮沢博行、務台俊介、簗和生、山田賢司、山田美樹、青山周平、谷川とむ、杉田水脈、高木宏寿、中川郁子、高木啓、西田昭二、畦元将吾、深沢陽一、石橋林太郎、石原正敬、尾崎正直、勝目康、小森卓郎、鈴木英敬、中野英幸、長谷川淳二、平沼正二郎、松本尚、山本左近、吉田真次、山田宏、石井正弘、大野泰正、太田房江、北村経夫、滝波宏文、馬場成志、堀井厳、吉川有美、和田政宗、今井絵理子、小野田紀美、小鑓隆史、船橋利実、松川るい、加田裕之、高橋はるみ、生稲晃子、臼井正一、小林一大、田中昌史、広瀬めぐみ、山本佐知子、吉井章、若林洋平(敬称略)
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©2020-2023 The Sankei Shimbun. All rights reserved.
https://www.sankei.com/article/20230720-XRFN6XUMKBOUDDUOTX3UTMKOUM/
創設時に総会に参加した議員のブログには、文化大革命とメモされた資料の写真もあった。
「トランスジェンダー(トランス女性)をめぐる2つの考え方」と題された資料。左に「性別は性自認によって決まる」右に「性別は生物学的に決まる」と書いてあり、ベン図のようなものがそれぞれ書かれており、手書きで左に「文化大革命」とメモしてある。
北海道第四選挙区選出
自民党所属
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トップ > ブログ > 全ての女性の安心安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟 設立総会。
全ての女性の安心安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟 設立総会。
2023年06月21日
全ての女性の安心安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟設立総会に出席しました。
この法律は理念法であり、自治体や学校に、これまでと同様の対応を行うことは何ら問題ないことを通知するよう関係省庁に伝えました。
法律にある「指針」に、学校教育において、発達段階に応じた適切な対応を行うことを明記するよう政府に求めるべきであることを中村裕之から求めました。
ジェンダーアイデンティティは日本語で性同一性であり、性自認ではないことも出席者で確認しました。
プライバシーポリシー
北海道議会議員時代のWebサイト
グローバルサイン認証サイト SSL secured クリックして確認 GlobalSign byGMO
公式サイトの確認方法
Copyright © Hiroyuki Nakamura, All rights reserved
デマについて
https://nou-yunyun.hatenablog.com/entry/2023/07/31/110000
コンビニで女性用トイレが無くなったという誤った情報が拡散されるも、指摘されて消した事件。
このような情報が求められる社会になっている。
トランスの抵抗
北陸発
【石川】LGBT もっと信じて トイレ、入浴…根強い誤解
2023年7月31日 05時05分 (7月31日 13時26分更新)
トランスジェンダーのトイレ問題について語る斎藤みどりさん=金沢市池田町の「金沢にじのま」で
六月に施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法を巡り、主に反対派が法案審議で繰り返した「女性と称した男性がトイレや女湯に入る」という主張に、誤った内容だと心を痛めている人がいる。トランスジェンダー男性の斎藤みどりさん(60)=金沢市。慎重にトイレなどを利用してきた過去を振り返り、切実に訴える。「当事者はとにかくトラブルにならない行動を模索している。私たちをもっと信じて、信頼してほしい」 (奥田哲平)
■ 法律巡る議論に心痛
三月末に三十七年間務めた高校教員を定年退職し、今も非常勤講師を務める。新しい学校に赴任するたび、困ったのがトイレ問題だ。広くカミングアウトしていなかった時は、見た目と戸籍上の性別が異なるため、「まずは多目的トイレがあるか、なければ人と会わないトイレを探した」。勤務中はなるべくトイレに行かない体質になったという。
理解増進法は反対派の主張を受け、「全ての国民が安心して生活することができるよう留意する」と多数派に配慮する条項が加えられた。当事者が安全の脅威になるかのような見方に失望が広がった。
斎藤さんも「自称トランスジェンダーが悪い目的を持って女性トイレに入るのは単なる犯罪」と指摘。当事者は周囲の視線を気にしながら肩身の狭い思いをして行動していると訴える。
■「バレたら」恐怖抱え
出生時の身体的な性は「女性」。幼少期から「私は女の子じゃない」とスカートの着用や男女別に色分けされるのが嫌だった。「自分が男だとバレたら、ひどい目に遭う」との恐怖心は強く、小学校以降は、制服のスカートが「見破られない」ための隠れみのになった。
◇金沢の当事者教員、共生訴え
男女別のトイレや家庭科の授業は苦痛で、修学旅行は入浴を避けた。性同一性障害(GID)との言葉が知られる前、相談できる人はいなかった。「私のような存在は世界で一人だけかもしれないと思い、世間との間にガラスの壁があるようだった」。将来を思い描けず、死を意識したことも一度や二度ではなかった。
一九八六年から石川県内で高校教師になり、スカートを着用。九〇年代後半に性同一性障害がメディアで取り上げられ、初めて「地面に足が着いた感覚があった」。一方、自分を偽って生きることに限界を感じ、ごく親しい人や上司だけに伝え、スカートをやめた。管理職になってからはスーツ姿で働いた。
■ 生きづらさ寄り添う
定年までの二年間を副校長として勤務した県立高校では、着任後初めての職員会議で打ち明け、尋ねられた際は生徒に話していいと伝えた。六月から当事者らが集う「金沢にじのま」で相談業務を担当し、生きづらさを抱える当事者らに寄り添い続ける。
LGBTの認知度が上がり、「マイノリティーと一緒に生きていく社会として、落ち着かせていく段階にある」。存在が可視化されたからこそ、反動のような動きが起きている。理解増進法が真の意味で機能し、「子どもたちがストレスなく学校生活を送り、社会に出ていけるよう考えたい」。当事者、そして教師として願っている。
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北陸発
https://www.chunichi.co.jp/article/739389
よい記事です。
S
記録009(2023年7月31日)S
記録009(2023年7月31日)S
水星の魔女のレズビアン描写の自己検閲!
月刊ガンダムエース2023年9月号掲載のインタビュー記事についてのお詫び
— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) 2023年7月30日
詳細は以下をご確認ください。https://t.co/E7sBLgnWjJ pic.twitter.com/kEmfOLdZ6E
とくに、「作品側としては、本編をご覧いただいた皆様一人一人の捉え方、解釈にお任せし、作品をお楽しみいただきたいと考えておりますので、ガンダムエース編集部とも協議の上、修正可能な電子版の記述は、本来の依頼通りに修正し、現在は配信しております。」という部分と「ガンダムエース編集者の憶測による文面が存在し」という部分が批判を読んでいる。
画像の文章は以下の通り。
2023.07.30 月刊ガンダムエース2023年9月号掲載のインタビュー記事についてのお詫び 平素より『機動戦士ガンダム水星の魔女』を応援していただき、誠にありがとうございます。 この度、月刊ガンダムエース2023年9月号に掲載されているインタビュー記事につきまして、紙の雑誌と電子版において一部記述が異なったことで、作品を応援してくださる皆様に混乱を招いてしまい、誠に申し訳ございません。 当該記事において、ガンダムエース編集者の憶測による文面が存在し、校正時に修正依頼を行ったにも関わらず、該当箇所の修正が反映されないまま責了となり、7月26日に発売されることとなってしまいました。 作品側としては、本編をご覧いただいた皆様一人一人の捉え方、解釈にお任せし、作品をお楽しみいただきたいと考えておりますので、ガンダムエース編集部とも協議の上、修正可能な電子版の記述は、本来の依頼通りに修正し、現在は配信しております。 この度は、作品を応援してくださる皆様に多大なご迷惑、ご心配をおかけしてしまったことを、重ねて心よりお詫び申し上げます。 引き続き応援の程、よろしくお願いいたします。 2023年7月30日 バンダイナムコフィルムワークス
いくつかの引用リツイートを紹介する。いつものとおり、研究者と特定の団体以外は、リンクに飛ばないと名前などが見えないようにしている。ただし、引用はすべて7/31から8/1にかけてのあたりで行った。
後から来た人のために、擁護と批判込みで解説を 1 「結婚」と言ったのはスレッタ役の市ノ瀬加那 2 市ノ瀬加那はバンナム所属ではない 3 市ノ瀬加那はガンダムエース編集者ではない 4「水星の魔女」本編は最初から最後まで2人の結婚を軸に話が回る 5 最終回はどう見てもスレミオは結婚(or婚約)してる
https://twitter.com/naharyou/status/1685695652494495744?s=20
編集者のせいにしたか。憶測って同性婚が存在する世界で、2人が薬指に指輪付けていて、姉(のような存在)が小姑と自称している状態を「結婚」以外とどう解釈するんだろうね。
https://twitter.com/seetake_adhd/status/1685631466208923648?s=20
いやー、そう言われましても、皆が言ってる「指輪」の描写もそうだけど、ミオリネが(マスコットに入った)エリクトのことを「小姑」と呼ぶシーンがあるわけで、それでスレミオが「結婚していない」は解釈として無理がありすぎるかと。
— レロ/中村香住🏳️🌈@『消費と労働の文化社会学』発売中 (@rero70) 2023年7月30日
「小姑」を辞書で引くと「夫または妻の兄弟姉妹」と出てきますよ。 https://t.co/qCwYsu6V7S
水星の魔女、クィアベイティングの歴史に残る偉業を達成できたね件の表示
薬指の指輪やエリクトの小姑発言、一話でも同性婚が普通の世界観である発言をしていたのに、ここまで頑なに同性婚の言及を避けるバンダイ側の保守姿勢にウンザリする。 過去作の異性婚は明言してるのに…(例えばageとか3世代とも異性婚して〇〇の母(父)と明言もしてますよね?)
https://twitter.com/kabotya_gaebolg/status/1685636661068328960?s=20
ダブスタクソ公式
https://twitter.com/antilock2020/status/1685649702883409921?s=20
これは、準主人公のミオリネ・レンブランが、父親に対して言った「ダブスタクソオヤジ」という台詞をパロディしたもの。もともとは、学園で決闘に勝ったものがミオリネの配偶者となることができ、父親の後を継いで次期総裁になれるという制度をミオリネの父親は作ったのだが、主人公のスレッタ・マーキュリーが勝つと、そのルールを廃棄して、自分で決めると言い出した。このことを受けて、「ダブスタクソオヤジ」という発言がでてきた。ちなみに、第二話「呪われたモビルスーツ」でのことである。
#物語のままで終わらせない
どころか、物語の解釈としてさえも、修正😢 https://t.co/ODCeuDroxE— Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に マリフォー (@marriage4all_) 2023年7月30日
https://twitter.com/marriage4all_/status/1685781205445459968?s=20
マリフォーは結婚制度の性別規定の廃止を目指して運動している団体である。#物語のままで終わらせない については、下のツイートを参照のこと。要は、2022年に「つくたべ」という作品がドラマ化したのをきっかけに、同性婚が可能になるようにするキャンペーンがはられた。
誰もが好きなひとと幸せになれる世界へ
— 『作りたい女と食べたい女』公式🥞最新4巻好評発売中 (@Tsuku_Tabe) 2022年12月12日
物語に託された祈りを、次のステップへ
原作『作りたい女と食べたい女』では
同性婚法制化を応援する#物語のままで終わらせない
チャリティプロジェクト実施中🏳️🌈
グッズの受注〆切は12月16日(金)
▼チャリティ特設サイトはこちらhttps://t.co/Wz5Sq2uibq pic.twitter.com/q16riSGdsj
自分のセクシュアリティに悩んでた時期に水星の魔女と出会った。毎週手に汗握って2人を応援し,最終回は声をあげて泣いた。この作品がヒットしたことに感激した。2人の結末を祝福するファンがこんなにいるんだ,レズビアンの自分もきっと生きていいんだって希望を貰った。今私は絶望に突き落とされてる。
https://twitter.com/a83730446/status/1685667045587996672?s=20
こういうツイートみると、悲しくなる。本当に公式の対応はひどい。
逆に公式のインタビューを憶測で文面書いて修正依頼も無視して出版しちゃうヤバすぎる編集が存在するって話になるけど大丈夫なんかこの謝罪で
「解釈に委ねる」箇所というのは、スレッタとミオリネが「結婚した」か否かの点についてですか?その点を明言しないことによって、二人の結婚を不明瞭化、不可視化することによって、どのような解釈の余地を残したいとお考えですか?
https://twitter.com/600zokupokemon/status/1685635218236186625?s=20
#クィアベイティング とは? 実際に同性愛者やバイセクシャルではないのに、性的指向の曖昧さをほのめかし、世間の注目を集める手法である。 クィア(Queer)と釣り餌のベイト(bait)を組み合わせた言葉。
ここまで、予想以上に水星の魔女公式に批判的な意見が多いので、肯定的な意見を探しに行く。ちなみに、日本語だけを集めていたが、英語のツイートも多かった。読むの面倒くさくて収集していません。すみません。
百合豚の凶暴さがわかるいい騒動だった 陰謀ってなんだ?ww寧ろLGBT様に逆らってはいけない空気が蔓延してる中でこれ言えるの勇者でしょ
コメント欄めちゃくちゃ怒ってるけどよく読もうぜ「皆様一人一人の解釈にお任せ」って書いてあるのよ つまりみんな自分の世界の水星があるわけスレミオはスレミオでいいんだしグエスレはグエスレ、エラスレはエラスレ自由に生きたらいいじゃないのみんなの解釈に祝福を
やっと見つけられました。
ともかく、酷いと言うことにかわりないと思います。
最近話題になっているトランスに関する記事
2020/11/13の記事だが、最近トランス排除派のまわりでよく共有されるような印象がある。
「君は女ではないと言われているようで...」トランスジェンダー女性教諭が女子トイレを使えない理由とは(松岡宗嗣) #Yahooニュース news.yahoo.co.jp/byline/matsuok >トランス女性を性暴力加害者の男性と一緒くたにすること自体がトランス女性を「女性」として認識しておらず差別的 これは差別的ではない
https://twitter.com/sodium/status/1685615757546385408?s=20
以下、こんな文章が続く。スレッドを統合した。
「女性が男性を警戒するのは、生命や貞操を守るための、最低限の本能であり権利」だということを理解してほしいです。 何度もいいますが、ここでいう「男性」とは「身体基準」です。 なぜ身体が基準になるかというと、女性の生命や貞操の危機の原因となるものが、身体だからです。
>身体的特徴のみで性別を判断すること自体が「女性とは何か」という線引きをより強化・制限し、トランス女性だけでなく様々な女性を排除してしまう 身体的性別を問題にすべきシーンは多くないと思います。香織さんも、トイレ以外では女性として勤務できており、それは良い事だと思います。 しかし、身体性にまつわるプライベート空間や、防犯上男女を一緒にすべきではない場をも、「身体的性別で区別してはいけない」となると、女性は自らの尊厳や貞操や生命を守れなくなります。 女性は身体が女性だからこそ性被害に遭います。身体が女性だから身体が男性の人に抵抗が難しいです。女性の諸々の被害が「身体」に根差している部分が大きいのに関わらず、女性が「身体が男性の人を、身体を理由に拒否できない」となると、元々身体的に不利な位置にいる女性は、自らを守る術すらなくし、非常に危険な状態に晒されます。「身体が男性であっても、トランス女性を女性として、全てのシーンで扱え」というのは、女性に「おまえたちは自分の身を守るな。襲われたら運が悪かったと思って諦めろ」と言っているのに近く、これはとんでもない女性差別であり、女性蔑視であり、女性排除だと思います。実際に記事の中でも「トランス女性と同じトイレを使いたくない女性は、そっちが出ていけばいい」といった発言がありますよね。つまり、女性の本能として、自分の尊厳や身体を守りたいと思った人間は、「トランス女性のために出ていけ」とされるということです。 これは女性排除です。女性が、身体男性と同じトイレや更衣室を安心して使えるのはただ一つの状況「その個人と信頼関係ができているか」です。だから6人のご友人は「かまわない」と言ってくれた。私ももし友人にトランス女性がいて、その個人と信頼関係ができていればかまわないと思います。 しかし、それは個々人の事情であり、職場全体などに当てはめられることではありません。アンケートをとって多くの方が反対だったということは、それが信頼関係の限界だということだとも思いますし、それが当たり前だと思います。会社は親密な人間関係を作る場ではありませんし。 重要なのは、「一般的に女性は心身を守るために、男性と同じトイレや更衣室は使えない」「出生時男性を女性として認めさせる権利は、女性の生存権に優先するものではない」ということだと思います。 女性が男性に対し「なんとなく嫌・怖い」と漠然と抱く不安の根底には、身体的弱者としての生存本能があります。その生存本能・防衛本能を否定し、批判し、「差別」とレッテル貼りをすることで、女性から封じることは、「女性が心身を守る権利を否定し批判する」ことだと思います。男女は元々身体的に圧倒的な違いがあり生物的にどうしようもなく不平等です。トイレやスポーツにおける男女の区分はその差異を埋め女性の権利を守るためにあります。 身体的な差に根差す諸々の問題に「身体的性別を問題すべきではない」という意見を持ち込まれても、前提から話にならないです。
「君は女ではないと言われているようで...」
うん、女じゃねぇからな?
>「女性と結婚しているから、女性を性的な対象として見ているなら女性用トイレを使われるのは嫌なのか、と」
男性機能使って女を妊娠させた男がなんで女子トイレ入る権利があると思ってんの?
https://twitter.com/noon_moon_boom/status/1684937499603619841?s=20
などなど。
バービーが原爆を面白おかしく扱ったらしい
詳しく書けなくてすみません。あまり把握できていないです。
日本も戦争責任をちゃんと把握したうえで、原爆に反対しよう。
S
記録008(2023年7月30日)S
記録008(2023年7月30日)S
暑い日々が続く。
カミングアウトをセクハラと考えるひとびと
カミングアウトをセクシュアルハラスメントだと考える人々のツイートが話題である。
違うでしょ? 皆が嫌なのは、誰も聞いてもないのに、勝手にカミングアウトしてきて、不用意に反応すれば「差別だ!セクハラだ!配慮が足りない!図が高い!実は貴族の俺たちを一般人扱いすんな!アウティングしたら訴えるぞ!性行為想像すんな!」ってもう勘違い甚だしい事言われるからイヤなんよ。
https://twitter.com/eIYSro2AXsA1XVp/status/1685272325103685633?s=20
反論
他人のセクシュアリティだけ聞いて勝手に恐怖感じてるんじゃねーーーーーーよ それ自体が差別だし そういうリアクションがあるからカミングアウトのハードル上がるし ただ生きてることだけのことすらしんどくなるんじゃんね 自分の中の偏見に気づこうやいい加減https://twitter.com/lgbt_mtr/status/1685127763253215232?s=20
カミングアウトは聞いてもいない性指向を告白してるのでセクハラ!ってツイートが万バズしてるのを見て…え?世の中の人ってここまで頭が悪いの?と驚愕した。だったら「結婚したんです」もセクハラになるのだが?聞いてもいない性指向告白してるので。異性愛者あまりに想像力欠如しすぎじゃない?
頭が悪い人のせいにしてはいけない。単純に悪いだけなのだ。頭が悪いせいではない。頭が悪い人を差別するべきではない。悪い人を悪いと言うべきだ。
カミングアウトがセクハラなら、配偶者の話をするのも、結婚式を開催するのも、子どもの写真を他人に見せるのももちろんセクハラになりますよ。わかってますか?https://twitter.com/lchannel_/status/1685168361553174528?s=20
同性愛者のカミングアウトがセクハラなら…アセクシュアルの俺が日々見たり聞いたりしている恋愛・性愛の話…あれもみんな…セクハラ…?
https://twitter.com/herve_guibert/status/1685168372726812672?s=20
同性愛者は性的に奔放であるというステレオタイプな見方をしていて、自分も性的対象として見られていると自意識過剰な勘違いをするからカミングアウトをセクハラに感じてしまう、ということだろうか。まず、根本にある自分の偏見・ステレオタイプに気づくことからはじめましょう。 https://t.co/K84Vu8F710
— 矢吹康夫『私がアルビノについて調べ考えて書いた本』発売中! (@yabukiya03) 2023年7月29日
https://twitter.com/yabukiya03/status/1685202833522761728?s=20
世知辛い世の中だ。
(S)
記録007(2023年7月29日)S
記録007(2023年7月29日)S
引き続き暑い。
今日はトランスというより、レズビアン表象についてのはなし。
水星の魔女のレズビアン描写の自己検閲?
機動戦士ガンダム水星の魔女は、2023年に最終話を迎え、主人公たちの女性カップルの結婚が指輪の描写で示唆されて終わった。主人公はスレッタ・マーキュリーで、パートナーがミオリネ・レンブラン。脚本はコードギアスなどで有名な大河内一楼で、監督は小林寛であった。Season1が2022年10月2日から2023年1月8日まで、Season2が2023年4月9日から7月2日であった。
この話題作について、昨日から話題になっているのは自己検閲の問題である。結婚しているという表現が紙版ではあったが、電子版で変更されたとのこと。
https://twitter.com/Nixie_SS/status/1684862773543809025?t=PdRm3ZwnxJarmQ7TuBGcaQ&s=19
https://twitter.com/teppei14207528/status/1684862353563873282?t=3qOyAtyWDvMmI5LdjdgxAg&s=19
https://twitter.com/VGvEqgyof0PpzlF/status/1684895943483850752?t=MDbYKiQDxDL3Zvxgg94aiw&s=19
どうやら、日本向けの自己検閲を中国への配慮というデマがとぶという国のイメージに基づいた差別も起きていたらしい(ただし、中国の検閲は問題である)。
日本の作品で同性愛をテーマにしているのに同性愛を描かない、描けないという問題がある。
女性同性愛の表象に詳しい近藤銀河(こんどう・ぎんが)によれば、次のように指摘できる。
https://twitter.com/SpiralGinga/status/1684927492979884032?t=PJ16JCit5Po8ddoYqqy2BQ&s=19
ユーリオンアイスでも同じ問題は指摘されていた。
トランスをテーマとしないトランスのキャラももっと希望。
S
記録006(2023年7月28日)S
記録006(2023年7月28日)S
今日は比較的明るめの記事紹介にしよう。
ゲーム実況もするモデルさんのおはなし。
https://globe.asahi.com/article/14959616
https://globe.asahi.com/article/14959616
すごく馴染みのある説明で、一方で解像度が上がってよいという気持ちと、他方で当てはまらないことへの気持ちで引き裂かれることになる。
この2つの記事が最近の流行りだった。
トランス排除派の動きも盛り上がっているが同時に抵抗の動きも盛り上がっている。抵抗を応援していきたい。
(S)
記録005(2023年7月27日)S
記録005(2023年7月27日)S
引き続き暑い世の中。
今回も差別表現満載なのでご注意してください。
トランス排除派研究者による話題のツイート
トランス排除派の動きが盛り上がってからは頻繁にトランス排除派として活動してきた研究者の一人である牟田和恵(むた・かずえ)が2023年7月26日に次のようなツイートをした。
https://twitter.com/peureka/status/1684167071201112064?s=20
純粋にアカデミックな疑問なんですが、トランスジェンダーを広く定義(あるいは定義することが差別だと)しておられる高井 能川小宮先生はじめの先生方は、今回の札幌の事件についてどう考えておられるんでしょうか?
— 牟田和恵 (@peureka) 2023年7月26日
被害者は犯罪目的のただの女装者でトランスではないと片付けていいんでしょうか?
純粋にアカデミックな疑問なんですが、トランスジェンダーを広く定義(あるいは定義することが差別だと)しておられる高井 能川小宮先生はじめの先生方は、今回の札幌の事件についてどう考えておられるんでしょうか?
被害者は犯罪目的のただの女装者でトランスではないと片付けていいんでしょうか?— 牟田和恵 (@peureka) 2023年7月26日
これまでの牟田(むた)
そもそも牟田和恵(むた・かずえ)は社会運動についての研究者であるが、WANという団体がトランス排除派をけん制したときには、2023年7月26日には次のような文章を書いている。
https://note.com/mutakazue/n/n38c390f8d59c
声明では、「女性の安全がトランスジェンダーの権利擁護によって脅かされるかのような言説」が「フェミニストのあいだにも」あるとし、そのことがトランスジェンダーへの憎悪をかき立てているとあります。このように、女性の安全を求めることをトランス差別・トランスヘイトとみなす立場、トランスジェンダー問題と女性の安全は一切関係がないとする立場は、同声明だけでなく、トランスの権利を擁護する方々の中でしばしばみられますが、この認識には、いくつもの意味で問題があり、女性の権利を脅かしかねないものです。
女性の安全を求めるフェミニスト・女性たちのほとんどは、MtFトランス(トランス女性)の方々の存在が女性の安全を直接に侵害する、などという乱暴な議論はしておりません。かりにそうであるとすれば、それはたしかにトランス差別、トランスヘイトとみなされるのも理解できますが、しかし、そうではなく以下のような観点からトランスジェンダー問題と女性の安全について懸念し問題提起しているのです。
特徴的なのは、「女性」という言葉でもって「シス女性」のことを指していることである。つまり、「女性の安全」と書いているときに想定しているのは、「シス女性の安全」であるということである。
「女性の安全を求めることをトランス差別・トランスヘイトとみなす立場、トランスジェンダー問題と女性の安全は一切関係がないとする立場」と書いてあるが、「女性の安全がトランスジェンダーの権利擁護によって脅かされるかのような言説」以外の仕方ですべての女性の安全を求めることを批判しているのではなくて、トランスジェンダーの権利擁護によって安全が脅かされるような話し方を問題にしている。それに、「トランスジェンダー問題」とは何であるかは批判的に検討すべきであり、女性への差別を「女性問題」と書くことが問題であるのと同様に「トランスジェンダー問題」という表記は被害者を問題の主体と見なしている点で悪い。ここで紹介しておくべきは、ショーン・フェイ『トランスジェンダー問題』だろう。最初の引用における「高井」とはこの本を訳した高井ゆと里(たかい・ゆとり)のことであろう。
さらに、「トランスジェンダー問題」とは何かということを脇においても、「トランスジェンダー問題と女性の安全は一切関係がない」とは言っていないように思う。何らかの形でトランスジェンダーの権利擁護とすべての女性の安全は関係しており、つまり、トランスジェンダーの権利擁護を通じてトランス女性の安全は確保され、共有スペースという暴力の温床の個別化によりすべての女性の安全も考慮した改革が行われるだろう。
また、「女性の安全を求めるフェミニスト・女性たちのほとんどは、MtFトランス(トランス女性)の方々の存在が女性の安全を直接に侵害する、などという乱暴な議論はしておりません。」とのべているが、実際のところ本当に「ほとんど」と言えるかどうかは調査の余地がある。
ここでいう声明は次のサイトの2023年6月14日の声明を参照のこと。
【賛同受付は7月末まで】LGBTQ+への差別・憎悪に抗議するフェミニストからの緊急声明
2023.06.14 Wed
LGBT理解増進法案として、自民党・公明党案、立憲民主党・共産党・社民党案(=旧超党派議連案)、維新・国民民主党案の3本が提出され、自民党・公明党が維新・国民民主党案を取り込んだ4党修正法案が6月9日に衆議院内閣委員会、13日に衆議院本会議で可決されました。
4党修正法案に「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意」という文言が入ったことで、マイノリティの権利保障に向けたはずの法律がマジョリティの権利尊重を謳うことになってしまっています。学校における教育・啓発・相談体制の整備についても、「家庭及び地域住民その他の関係者の協力」を得るという条件が付記されたことで、性的マイノリティへの理解増進が抑制的に運用される懸念があります。
以前よりSNSを中心に不安を煽るような言説が広がっていましたが、LGBT理解増進法の成立が迫るなか、事態は一層深刻になっています。例えば、LGBT理解増進法ができると「身体的には男性の人が『心は女性』と言えば女性風呂に入れるようになる、それを拒めば差別だとされるので拒否できない」などという発言が頻出しています。このような事実誤認や偏見が広がることで、 モラルパニックが起き、その結果、トランスジェンダーへの憎悪がますます強まっていることを懸念します。
女性の安全がトランスジェンダーの権利擁護によって脅かされるかのような言説は、トランスジェンダーの生命や健康にとって極めて危険なものになりかねません。実際にトランスジェンダー当事者への殺害予告が寄せられる事態にまで発展しています。また、性別違和を抱える子どもたちに居場所を提供する活動に困難が生じています。
わたしたちはフェミニストとして、女性の不安を煽る言説が拡散している状況を深く憂慮し、フェミニストのあいだでもそのような動きがあることを懸念します。女性の安全と権利を求めてきたフェミニズムは、シス女性だけの安全を求めるものではありません。言うまでもなく、トイレや公衆浴場はだれにとっても安全であるべきです。女性の安全が十分に守られていない現状が問題であり、性暴力被害者への支援や性暴力を防ぐための法整備が強く求められます。
この声明は、4党修正法案が成立しかねない緊迫した状況のなか、LGBTQ+への攻撃が止むことを願い発出するものです。ジェンダーに基づく差別のない包摂的な社会の実現に向け、フェミニストとしてトランスジェンダーへの差別、偏見、憎悪をなくす動きに連帯し、今後いっそうの対話の機会を設けていきたいと願っています。
呼びかけ人(五十音順、2023.6.13.時点)
浅倉むつ子、荒木菜穂、池田啓子、伊田久美子、井田奈穂、上野千鶴子、長志珠絵、太田啓子、大森順子、岡野八代、 河野和代、北仲千里、清末愛砂、杉田真衣、内藤忍、中谷文美、中野麻美、東優子、福田和子、古久保さくら、三浦まり、三成美保
それで、牟田(むた・かずえ)はどのような理由からトランスジェンダーの権利擁護が(シス)女性の安全を脅かすと考えるかというと、三つの理由をあげている(番号は4まであるが、4つめは「WANサイトへの期待」である)。
1) 「トランスジェンダーへの配慮」のもとに安全のハードルが下がっている
トイレや公衆浴場、更衣室などが基本的に男女別に分かれるのを当然としていたこれまでも、女性や子どもは安全を脅かされてきました。商業施設の女性用トイレ個室に潜んでいた男に女児が性的被害を受けた上に殺害されるというきわめて痛ましい事件から現在も頻繁に起こっている盗撮・のぞきまで、女性は性被害にさらされてきています。これらは、男性加害者によるものであり、トランス女性とは何ら関係ありません。
しかしながら、現在、ダイバーシティへの配慮を理由として、公共スペースにおいて女性トイレをなくしてオールジェンダートイレにするという事態が生じています。これでは、性加害者に犯罪の機会をみすみす提供するようなものです。これはあくまで、女性の安全をおざなりにして安易な改造を行う自治体や企業などの責任であり、トランスジェンダーの方々には何の責任もありません。しかし、ダイバーシティへの配慮という名目で女性の安全がさらに脅かされていきつつあるということは事実です。トランスの権利擁護、ダイバーシティへの配慮は、女性の安全の確保と同時並行で進められなければならないのではないでしょうか。
前半部の、男女分けスペースでは安全が保たれていないという説明は同意できる。特にすべての女性や性別関係なく子供の安全が担保できていない。したがって、性差別や年齢に基づく差別を無くしていこう、となってほしいところである。
自分はオールジェンダートイレで置き換えるのではなく増設するべきであると主張したい。さて、「女性トイレをなくしてオールジェンダートイレにする」はそもそもトランスの権利擁護ではなく、トランスの権利侵害の流れであろう。現状のトランスにとって比較的重要なことは自分の性別にあったトイレを使用できること、できないような状態ならオールジェンダートイレがあることであって、女性トイレをなくしてオールジェンダートイレになってしまえば、パスしているトランス男性はアウティングの心配で使いにくく、パスしているトランス女性は別に承認をされるわけでもなく、性別化されたトイレを使えないXジェンダーなどは「このトイレ実質女性用だから」と思って使えない。リードされるトランス男性は別に承認をえられず、リードされるトランス女性も周りの目を気にして使いにくいだろう。結局、トランスへの権利侵害をトランスの権利擁護と勘違いしているところを責めるべきであって、トランスの権利擁護とシス女性の安全の対立と見なすべきではない。
オールジェンダートイレになることで「性加害者に犯罪の機会をみすみす提供する」かどうかは、設計の問題だと思われる。トイレが見通しの悪い空間になっていれば性加害者が犯罪しやすい空間になっているが、見通しがよく逃げ道が確保できていればその限りではない。そして心配しているような事態になっているなら、オールジェンダートイレを使う人々全員が被害を被っているのだから、そもそもトランスの権利擁護になっていない。つまり、トランスの権利擁護がすべての女性の安全につながらないという話ではなく、トランスの権利侵害がすべての女性の安全につながらないという事態としてとらえるべきである。
二つ目の理由は次のように述べられる。
2)女性スペースが脅かされている現実がある
同声明では、「身体的には男性の人が『心は女性』と言えば女性風呂に入れるようになる、それを拒めば差別だとされるので拒否できない」という事実誤認や偏見が広がってトランス憎悪を強めているとあります。
しかし現実に、トランス女性の方々で、性別適合手術を受けていない(以下、未オペと略)状態であるにもかかわらず、女風呂に入った体験を喜々と語り、またそうした行為を勧めているような発信・発言がネット上では見られます。「女性の安全とトランスの権利は無関係」と述べる学者や弁護士、政治家には、そうした行動をいさめるどころか、トランス女性は未オペであれ女風呂や女性スペースに入ってよい、それに抵抗があるとすれば、女性の意識が遅れている(つまりはトランス差別意識がある)からだと述べておられる方もあります。
とくに公衆浴場については、LGBT理解増進法が公布施行されたのと同日6月23日付で厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生課長名で「公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取り扱いについて」と題し「体は男性、心は女性の者が女湯に入らないようにする必要がある」とする通知が発せられました。増進法と同時にこの通知が出されたのには、女性の安全を求める人々の力が大きかったに違いありませんが、逆に言えば通知が出される以前には、「体は男性・心は女性の者」が女湯に入ることが起こりうるとの懸念には十分理由があったということです。同声明は、この通知以前の14日付で出されていますが、何をもって、身体的には男性でも心が女性と言えば女風呂に入れるなどあり得ない、差別意識に基づくデマだと断言しておられたのでしょうか。
公衆浴場の問題は女性の安全にとって一面にすぎません。大学や公的ポストの女性限定枠へのトランス女性の参入はすでに起きていますし、女性スポーツへのトランス女性の参入も「トランスの権利擁護」の進んだ諸外国では起こっていることです。例を挙げればきりがありませんが、これらもやはり、トランスの権利擁護と女性の安全や権利が衝突葛藤していることの証左です。今後は、女性差別是正のために採られるに至った措置や政策・制度の成立の背景を十分考慮しつつ、トランスの権利と女性の権利とを調和させていく方策を取っていくことが求められているのであって、「トランスの権利擁護と女性の権利は関係ない」かのように放置するのは、誠実とは言えないのではないでしょうか。
まず、意識が「遅れている」という表現を差別に対する形容として使うことはひどく差別的なので問題であるという点は抑えておく。これは牟田(むた)がそのように運用しているという話ではない。
ここで、女性の安全の話から女性の権利の話に移行していることに注意が必要である。
「トランスの権利擁護と女性の権利は関係ない」とカギカッコをつけているが、これは上で指摘したとおり牟田(むた)の誤読(権利擁護と安全の関係)からの置き換え(安全を権利に変えている)であって、関係ないとは言っていない。また、ここで「大学や公的ポストの女性限定枠へのトランス女性の参入」が「トランスの権利擁護と女性の安全や権利が衝突葛藤している」例として挙げられているが、ここで「女性の安全や権利」が「シス」女性の権利しか意味していないのは特徴的である。
また、トイレ、公衆浴場、大学や公的ポストの女性枠が連続的に語られるのは、とてもトランス排除的な文章の典型で、恐ろしくなる。この流れで差別的な話を何回も聞かされた。
性別適合手術をすれば公衆浴場にはいってよいが、性別適合手術をしなければ公衆浴場に入ってはいけないとするわけであるが、ここで問題になっているのはもはや安全というより、門番のような資格認定である。性別適合手術で何を想定しているのかは分からないがホルモンの状態や美容整形手術などのさまざまな状況があるなかで、性別適合手術のみが問題とされることの意味は何なのだろうか。性別適合手術の金額を調べたことがあるのだろうか。その健康にもたらす影響は、痛さはどうだろうか。そこに至るまでのプロセスはどうだろうか。
ちなみに、公衆浴場については、夜の空(よるのそら)が良い文章を書いているので、紹介しておきたい。
さて、公的機関がデマを否定しているのだから、否定する前のデマには一定の理由があったと主張しているわけだが、単に事実に則っていないデマでもデマが広がれば否定するだろうと思われる。
三つ目の理由は以下の通りである。さて、疲れてきた
3)「すべての国民が安心して」はヘイトか?
同声明では、LGBT理解増進法に修正の段階で「全ての国民が安心して生活できることとなるよう留意」の文言が加わったことを、マイノリティの権利保障のための法がマジョリティの権利尊重を謳うことになってしまったと厳しい批判がなされています。2月に同性婚について「見るのも嫌、隣に住んでいるのはもっと嫌」などと発言した首相秘書官が更迭されましたが、このような差別的な偏見を「国民の意見」として留意する、ということならばもちろん大問題ですが、増進法の文言は、そうではなく、女性という、数のうえでは多数ではあるが、性犯罪の被害や性差別にさらされ続けているマイノリティの立場にも配慮することを求めたものと解釈するのが妥当ではないでしょうか(偏見を擁護するような適用がなされないように監視していく必要があるのはもちろんですが)。同声明が、同法のこの部分を、性的マイノリティに嫌悪やヘイトをすることに免罪符を与えたものであるかのようにみなして非難するのは、女性の安全をあまりにおざなりにしてはいないでしょうか。
同性婚への差別的見解を批判することで、自分は差別的ではないですよというふりをするの、滑稽で笑ってきてしまうのですが、そもそもの解釈が、トランスへの権利侵害でシス女性の安全も損なわれる事例をもってきて、トランスの権利擁護によって女性の安全が損なわれると解釈しているから、解釈がずれるわけだ。さらにいえば「安心」と「安全」の差も大きい。
この「安心」の解釈はこのようにつかわれるならば、トランス排除的とみなさざるをえないが、あたかもトランス(や他の性的マイノリティ)の権利擁護が「全ての国民」(この文言自体が「国民」という差別的な言葉で彩られているわけだが)の「安心」で境界付けられているという発想自体が問題があると思う。ここは言語化できていないことは承知している。たとえば、「他の集団の権利擁護と合わせて」とかならば、まだましだったかもしれない。しかし、そもそもそのような文言をわざわざ入れることの問題点がある気もしている。やはり、最初のトランスへの権利侵害とトランスの権利擁護の捉え間違いによる作られた対立が問題なのだろう。
また、牟田和恵(むた・かずえ)は2023年7月12日の(エッセイ > 編集(当時)コメント付:トランスジェンダーを排除しているわけではない 石上卯乃 | ウィメンズアクションネットワーク Women's Action Network)の更新を経て次のようなツイートを書いている。
https://twitter.com/peureka/status/1680046336778047488?s=20
これはとても悲しい。WANがトランスジェンダリズムに完全に舵を切ったこともだが、自らがサイトに掲載した記事を晒し上げ、何が差別なのかを明示することも無く差別と断定して拡散するとは。プラットフォームとして一線を越えてませんか?記事をただ下ろすのでは無責任という考えだとしても著者に失礼 https://t.co/ht7GMmGntC
— 牟田和恵 (@peureka) 2023年7月15日
「トランスジェンダリズム」という言葉はもはやトランス排除派ばかりが使うようになったが、要はトランス非排除派のことを指している。
ちなみに、WANはもともと石上(いしがみ)の記事を掲載するなどトランス排除派によりそっていたことで有名であり、2023年6月のLGBT理解増進法のバックラッシュあたりで、反トランス排除派の方向に変わっていった。
ちなみに、石上(いしがみ)の文章を読むには、この注意事項を読んでOKを押す必要があり、記録にもなっているだけでなく、注意事項もしっかり読ませるので、後処理としてはまずまずの対応だと判断している。さらにちなみに、これらのWANの動きには熱田敬子(あつた・けいこ)ひきいる、ふぇみぜみが動いているように見える。助かる。
今回の話題のツイート
さて、話を戻して、牟田(むた)の最初に紹介したツイートの解説に入ろう。まず、「高井 能川小宮」は、高井ゆと里(たかい・ゆと里)、能川元一(のうかわ・もとかず)、小宮友根(こみや・ともね)のことである。
高井(たかい)は『トランスジェンダー入門』を周司あきら(しゅうじ・あきら)と共に書き『トランスジェンダー問題』を翻訳した倫理学者である。あまりツイッターでトランス排除派と戦っているところは見たことはなく、むしろトランス非排除派にとってトランスを論じるときに一番重要なことはトランス排除派との闘いというよりも、健康や貧困の問題であることを繰り返し主張し、リプロダクティブ・ジャスティスなどについても発信を行っている人である。牟田(むた)をはじめとするトランス排除派との闘いはあまりしていないので、なぜここで高井(たかい)の名を牟田(むた)があげているかは判然とせず、最近より知名度があがったことがあるだろう。
能川元一(のうかわ・もとかず)は右翼の研究などで有名な人である。トランス排除派との闘いでもそれなりにツイッターで対応していた人でもある。
小宮友根(こみや・ともね)は社会学者であり、トランス排除派の運動が最初に盛り上がった時にツイッターでかなり闘いに尽力した人である。とくに千田有紀(せんだ・ゆき)というトランス排除派の社会学者に対してしっかりと反論した人でもある。
「札幌の事件」とは何か。札幌すすきの、首切断という形で注目を浴びた殺人事件であり、被害者が「女装した男性」であり、それを利用した性犯罪を行った恨みで殺されたのではないかと推測されている事件である。殺害した人の親も逮捕されたことで話題になっている。
以下に「女装」というキーワードがある記事で今後も残りそうなものを挙げておく。
https://news.livedoor.com/article/detail/24677799/
https://bunshun.jp/articles/-/64200
2023年7月27日現在ではこのような情報は公のニュースというより、上であげたような週刊誌的な情報源を中心に広がっていた。
このような事態をふまえて、多くの人がまだ何にも分からない状況で議論をふっかけるのかと批判し、多くの人がたとえ殺害された人がトランスだったとしてトランスの定義を退けていた人に何を聞きたいのかと批判され、他方でトランス排除派は「そうだ、そうだ、牟田(むた)はよくいった」という雰囲気である。また、いくつかトランス排除派からも「これはないでしょ」批判されていた。いくつかツイートを引用しよう。学者についてはアクセスしやすいように引用するが、学者以外は確認しなければアクセスできないように引用する。
次のツイートは情報が出ていないのに決めつけるな、という話。しかし、ここには情報の差が大きいとみられるので、微妙な反論だと思われる。核心はトランスだったとして、だからなんだと言うのだ、加害を起こすことはありえるという反論をするべきに思う。
お言葉ですが、性的指向およびジェンダーアイデンティティ(SOGI)は他者が指定するものではありません。亡くなった被害者の方が己はトランスジェンダーであるとはっきり表明していたわけでないのなら、それを第三者が勝手に決めつけることはできません。
— おきさやか(Sayaka OKI) (@okisayaka) 2023年7月26日
次のツイートは情報が出ていないのに決めつけるなとはっきり書いていてよい。
現段階では、この事件の詳細は何ら明らかになっていないですよ。容疑者が逮捕されたにすぎない。何も明らかになっていないところで、何かを議論したりするのはできないと思います。わからないのに、憶測で人々があれこれ言っていくのを悲しい思いでみています。 https://t.co/zEZZWIoTjL
— Aisa Kiyosue (@gorbeirani) 2023年7月26日
次のツイートは、たとえトランスが殺されていたとしても結び付け方がひどいという批判。
牟田和恵先生に名指しされてないですが、あれほどセンセーショナルな殺人事件で事件の外貌もはっきりしないまま、いきなりトランスジェンダーと結びつけること自体がヘイトを煽る行為です。自重してほしいものです。
— Mizuho.H (@_keroko) 2023年7月26日
言葉の使い方についての批判。
純粋に疑問なんですがそれのどこがアカデミックな疑問なんでしょうか。
— SHIMIZU Akiko(清水晶子)『フェミニズムってなんですか?』 (@akishmz) 2023年7月26日
トランスだとして、何を聞きたいのか系の批判
男性として生活しつつ女装もしていたなら、恐らく広義のトランスパーソン(トランスヴェスタイト)に当たる、男性でしょうね。 で、具体的な事件の被害者の分類が、アカデミックな観点からどのような意味を持つのでしょう? 一見すると、差別を煽る悪質なヘイト行為のように思えますが。
https://twitter.com/bonyouben/status/1684343222561304577?s=20
「純粋にアカデミックな疑問なんですが」という言葉をおちょくりながら批判しているツイート
純粋にアカデミックな疑問なんですが、個別の犯罪について属性を強調してセンセーショナルに社会に拡散することの意味を社会学者として分かった上で、このツイートをしているのですよね?
https://twitter.com/kazukazu881/status/1684211688961200130?s=20
有名なトランス排除派のツイート
引用の「アライ」は誰もこの疑問に答えず差別だ差別だと言うだけ。女の性暴力被害より女装男のお気持ちが何より大事だから。https://twitter.com/nekoballon/status/1684237400153763853?s=20
他には批判を「口をふさぐ」と形容しているトランス排除派のツイート。
ただアカデミックな疑問を口にしただけで、口を塞ごうとする人たちが沸いてて怖い。 トランスジェンダーが決めつけならトランスジェンダーではないというのも決めつけだろう。https://twitter.com/6Bb28ptot/status/1684349625480912896?s=20
これについては、そもそも前提としてトランスだから安心とはあまり人々は言っていないと思う。女性だから安心もいっていないように、トランスだから安心しろも言っていない。したがって、加害行為をしたひとがトランスであることは十分にありうる(ただし、今回の被害者が加害行為をしたかどうかは週刊誌情報レベルしかまだ手に入らない)。多くの批判はだから、「トランスジェンダーではない」といっているわけではない。
ちなみにトランスジェンダーではないという決めつけは確かに問題である。そのようなツイートがあった(https://twitter.com/loveamigos/status/1684219127798325248?s=20 )。トランスヴェスタイトもトランスの傘の中に包摂される。トランス女性とは言わないだろうが。
女性同士だから安全できるというのが、事実誤認で、女性同士での加害被害は起きている。そのうえでより安全にすることが重要なのに、性別やジェンダーモダリティで資格付ければ安全が確保できるという考え方が安全に貢献できていない。
加害を起こしたとされたもののマイノリティ属性が原因と考えられるのはよくある差別的な推論の仕方である。しかも、今回の事件ではまだ殺害された人が加害をしたのかどうかもより広く読まれているニュースでは明らかになっていない。殺害の動機もまだ不明。そのような状況で憶測で語ることはやはり問題だろう。
つかれた。もう一つ書くことがあるので、続ける。
AAA(とりぷるえー)の與(あたえ)のカミングアウト
このリンクがずっと残ってくれればいいが。
◆僕自身、長い間この不安と闘ってきました
これから僕が話すことは皆さんが期待して望んでる内容ではないかもしれません。中には理解するのに時間がかかる方もいると思います。でも、これから僕が話すことがきっかけで少しでもこのことについて理解が深まり、世界が変わってくれることを願っています。今日、たくさんのファンの皆さんがここに参加することを希望していたのに、席に限りがあり、来られなかった方もたくさん出てしまったとスタッフさんから聞きました。これから話すことをSNSやプレスリリースを通して発表するという選択肢も正直ありました。でも、今日はどうしても皆さんの顔を見ながら、直接伝えるべきだと思い、このような形を取らせてもらいました。僕自身、長い間この不安と闘ってきました。本当に何年もの間、自分の一部を受け入れることができませんでした。それでも、さまざまな葛藤を乗り越え、今やっと皆さんにこのことを、打ち明ける決意ができました。それは、僕がゲイであるということです。みんなたぶん、すごく驚いていると思うし、でも最後まで聞いてください。カミングアウトを決意するまでに、すごく時間がかかりました。自分ですら自分のセクシュアリティーを受け入れることができませんでした。もし自分がゲイだということを認めてしまったら、今度は世の中が自分のことをアーティストとして認めてくれないのではないかという恐怖を感じることもありました。でも、悩みに悩んだ結果、ファンの皆さんをはじめ、僕が大切にしている全ての人たち、そして僕自身のためにも本当のことを受け入れ、それをしっかりと皆さんに伝えることが僕なりの誠意だと思いました。そして、僕と同じ境遇に置かれている方々にも、勇気を持つきっかけにしてもらいたかった。自分は一人ではないということを、わかってほしかったんです。カミングアウトを決意する前は二つの道だけしかないと思っていました。一つ目は、本来の自分を受け入れることなく、エンターテインメントの世界に居続けること。もう一つは、エンターテインメントの世界から退いて、世間から隠れてひっそりと暮らすことでした。でも、たくさんたくさん考えて、三つ目の選択肢にたどり着きました。それはゲイということを公表した上で、エンターテインメントの活動を続けるということです。ありのままの自分で生きていくことで、大好きなエンターテインメントの活動をあきらめたくなかったんです。僕はこれを機に、まったく違う人間になってしまうわけではありません。むしろ、このことを打ち明けたことによって、本来の自分を分かってもらえる、ファンの皆さんとの距離が縮まることを本当に願っています。自分がゲイであるということを明確に理解するまでには時間がかかりましたが、今振り返れば、昔からその認識はあったような気がします。僕が子どものころ、テレビではLGBTQ+のことをおもしろおかしく扱っている時代でした。もちろん、そのころは今みたいにインターネットが普及していなかったので、自分のセクシュアリティーについて疑問を持ったとしても、そのことについて知る機会がほとんどありませんでした。だから、そのころは「自分が間違ってるんだ」「自分はおかしいんだ」と思っていました。誰かにこのことを相談することもなく、自分の感情を押し殺していました。そんな中、14歳でエンターテインメントの世界に入り、毎日仕事が忙しく、気づいたら自分の疑問や悩みが多忙な日々に紛れていました。そのころから、本当にたくさんの方々に支えてもらってはいましたが、それでもどこかで自分は独りぼっちのような感覚でした。そんな生き方をしてるうちに、このままではメンタルにも影響が出てくると思い、あるとき海外に移住することを考え始めるようになりました。海外に行き始めたころの話ですが、ある日、男性同士が街中でキスをしてるのを見て、僕は衝撃を受けました。周りの人たちで、彼らの行動を気にしている人は誰もいませんでした。そのとき初めて自分は一人じゃないんだって、どこかほっとしました。LGBTQ+の人でも堂々と幸せになる道はあるんだと希望がわいてきました。完全に自分のセクシュアリティーを受け入れるにはそこからさらに時間がかかりましたが、LGBTQ+であろうと、どんな人間でも、幸せに自分らしく生きる権利があるんだということに気づかされました。だから僕も自分らしく生きていこうと、このできごとがきっかけで自分と向き合っていくようになりました。LGBTQ+の僕たちも同じ人間です。他の人と違う扱いをされたくありません。僕でさえ、このことを受け入れるまでに時間がかかりました。それと同じように皆さんにとっても時間がかかることだと思います。日本では、あまりオープンにLGBTQ+について話し合うことも少ないと思うので、さらに難しいことなのも分かっています。僕自身も今日カミングアウトをしたばかりなので、これからもLGBTQ+について学ぶことがたくさんあると思っています。さまざまな固定概念によって一人で抱え込み、悩んでいるLGBTQ+の方たちが世界中にいます。ハラスメント、いじめ、世間的なプレッシャーに苦しみ、それによって精神的ダメージを受ける人も決して少なくありません。僕がとある記事を読んで得た情報なのですが、LGBTQ+と自認している方のうち、48%が自殺について考えたことがあり、さらにそのうちの12%は実際にそれを行動に移していたという統計を目にしました。例えば、自分の性の対象が同性やどちらの性にも向いているというだけで、命を絶つ必要があるのでしょうか。理解されずに自分のことを責め続けて、最終的に耐えられずに追い込まれてしまう方がこれだけ多く存在するということを、一人でも多くの方に知ってもらいたいです。今日僕がこの発表をしたことに驚いている方もいると思います。受け止めるのも難しいと思う方もいるでしょうし、受け止めるのに時間がかかることも理解しています。今、たくさんの情報を一度に発信してるので、それも当然のことだと思います。母にカミングアウトしたとき、幸い、母はすぐに僕のことを受け入れてくれました。しかし、公にカミングアウトしたいと話したときに、母は僕がひどいバッシングを受けるのではないかと心配し、反対されました。でも、時間がたつにつれ、母もLGBTQ+の課題について一緒に考えてくれるようになり、僕が公にカミングアウトすることも賛成してくれました。僕のウェブサイトを見ていただくと、LGBTQ+に関するリンクがいくつか張ってあります。これを機に、知らないところで苦しんでいて、助けを必要としている人たちがいるということを、多くの方に知ってもらいたいと思いました。LGBTQ+の方たちの多くは、セクシュアリティーを理由にいじめられたり、平等でない扱いを受けています。でも希望はあると思いますし、世界は変わってきていると思います。何事も、ネガティブなことでも、みんなで力を合わせれば、ポジティブなことに変えていけると思います。もしこの会場の中にも自分のセクシュアリティーで悩んでいる方がいたら、僕のホームページをぜひご覧ください。あなたは絶対に一人じゃない。僕もあなたのことを全力で応援します。同じ悩みを抱えていた一人の人間として、LGBTQ+の方々には胸を張って、堂々と生きていってほしい。ただ、カミングアウトをするかしないかは個人の選択の自由です。もしも、カミングアウトをしたいと思っているならば、僕もそうしましたが、周りにサポートしてくれる方を見つけてからの方が心強いと思います。今は誰もいないと思っていても、支えてくれる方は必ずいます。僕も、今となっては周りに応援してくれる人がたくさんいますが、それも長い時間をかけて築き上げてきたものです。僕もそれを踏まえた上で、今日、ここでカミングアウトをしています。どんなセクシュアリティーだとしても、ゆっくり時間をかけて、まずは自分を大切にしてあげてください。自分を愛することが一番です。そしてもう一つわかっていただきたいのが、ゲイだからといって、これまでの自分が変わってしまうわけではありません。僕は今の自分のままで十分幸せです。これからも変わらず、與真司郎として生きていきます。そして最近、僕はアーティスト活動を再開することについて考えるようになりました。AAAが活動休止になって、自分はソロアーティストとして活動を続けていく意味はあるのかと悩んだ時期もありました。自分はアーティストとしてどんなメッセージを発信していけばいいのかが、わからなくなってしまったからです。でも、LGBTQ+の課題にかかわらず、悩んでいる人を一人でも多く救いたいという気持ちがありました。そして、ありのままの自分を打ち明けようと決意したことによって、発信したいメッセージが明確になりました。本来の自分を表現しながら、聞いてくれる人を幸せにするということが、僕のアーティストとしての一番の目標です。そこで、一つ発表があります。アーティスト活動を続けていこうと決意したことによって、今回、新曲をレコーディングしました。タイトルは「Into The Light」です。日本語では「新たな光の指す方へ」という意味です。世界中にこの曲が届いたらいいなという思いを込めて、歌詞は全て英語になっていますが、日本語訳も考えました。後ほどここに来てくれた皆さんにいち早く、聴いていただきたいと思っています。そして、この曲の売り上げの一部を日本のLGBTQ+の支援団体に寄付します。「Into The Light」を通して、僕の経験だけではなく、僕と同じ境遇に置かれている方についても、理解を深めるきっかけになってくれればうれしいです。そしてLGBTQ+の方々に限らず、皆さん一人一人の経験と重ね合わせて、聴いていただきたいと思っています。音楽は世界共通です。つらいトラウマ(心的外傷)を乗り越えた経験や、今、実際、人生で葛藤してる方々など、たくさんいると思いますが、僕がメンタルヘルスについて発信することで、世界のどこかで勇気づけられる人がいてくれたらいいなと、心の底から思っています。人生いいときもあれば、うまくいかないときもあります。それでも諦めずに進み続ければ、新たな光の指す方へと導かれていくと思います。僕も正直この先どうなるのか、自分でもわかりません。でも、一度きりの人生、後悔したくないんです。世界がもっと明るくなり、どんな人でも生きやすい場所になってくれることを願っています。そして最後にもう一つ、大きな発表があります。実は今、ハリウッドで僕の人生についてのドキュメンタリーが制作されているところです。プロデューサーは、(映画の)「グリーンブック」や「メリーに首ったけ」で知られるPeter Farrelly(ピーター・ファレリー)と、(Netflixのドキュメンタリーの)「タイガーキング」で知られるFisher Stevens(フィッシャー・スティーブンス)です。2人ともアカデミー賞などを受賞してる偉大な方々です。彼らをはじめとしたハリウッドで活躍している方たちが、僕の人生経験や、これからやりたいと思っていることに共感してくれました。この機会に、感謝するとともに自分ができることを精いっぱい取り組みたいと思います。本日は本当にありがとうございました。
悲しいことは、「メンバーはタイプではない」と偏見への防御をせざるを得なかったこと。あたえさんが、そのように言わざるを得なかった状況が一刻もはやくなくなりますように。
ちなみにこんなブログもあった。
泣けますね。
以上。
(S)